書いた人:鵜川 洋介
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現金がなくても相続税は払える?「相続税の延納」という選択肢
鵜川 洋介
相続税は現金一括払いが原則。 でも延納という制度がある 相続税は、原則として相続発生から10か月以内に一括で納める必要があります。ですが、相続財産が不動産ばかりで現金が手元にないというケースも少なくありません。 そんなときに検討できるのが「延納(えんのう)」という制度です。延納とは、相続税を分割で支払うことができる制度で、一定の条件を満たせば、5年〜最長
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「相次相続控除」とは?短期間に続いた相続で税負担を軽減する仕組み
鵜川 洋介
相次相続控除の仕組みとは? 相次相続控除とは、10年以内に相続が複数回発生した場合に、相続税の一部を控除できる制度です。たとえば、父から子へ相続が発生した後、数年以内にその子が亡くなり、今度は孫へ相続が発生したようなケースを想定します。このように、同じ財産に対して短期間で相続税が二重にかかってしまう場合、相続税の負担を軽減するための調整措置として相次相続控除が用意されていま
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将来の事業承継に備える「自社株評価」の基本とポイント
鵜川 洋介
なぜ「自社株評価」が重要なのか? 中小企業の経営者にとって、「自社株」の評価は非常に重要なテーマです。特に事業承継や相続を考える際、自社株の価値が税金や財産分与に直接影響するため、正確な評価が求められます。例えば、後継者に株式を贈与する場合、その評価額が高ければ贈与税が大きくなり、負担が重くなります。反対に、低すぎる評価での贈与は税務調査で否認される可能性も
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【不動産評価の基本】「倍率方式」とは?評価方法と注意点を解説!
鵜川 洋介
不動産を相続・贈与する際には、その評価額を算出する必要があります。国税庁が定めた「財産評価基本通達」に基づき、不動産の種類や所在に応じて評価方法が異なりますが、特に地方などでよく用いられるのが「倍率方式」です。この記事では、倍率方式の基本的な仕組みや計算方法、注意点について解説します。 倍率方式とは?~簡易な土地評価の手法~ 倍率方式とは、固定
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「遺留分」とは?対象や相続税との関係も
鵜川 洋介
① 遺留分とは? 遺留分とは、相続人が最低限受け取ることのできる遺産の取り分のことです。被相続人(亡くなった方)が遺言で特定の人に全財産を渡すと書いていても、配偶者や子には遺留分の請求権があります。 たとえば相続人が配偶者と子ども2人なら、配偶者が相続財産の1/4、子供2人で相続財産の1/4が遺留分として認められます。 ② 誰が遺留分の対象?