「高額療養費制度」って聞いたことはありますか？
医療費の自己負担額が高額になった時に、家計の負担を軽減してくれる制度です。
しかし、この制度が近年見直されていることをご存じでしょうか？
2025年8月から自己負担の上限額が引き上げられることになりました。
今回の改正で私たちの自己負担額はどう変わるのでしょうか？年収別に徹底解説します！
高額療養費制度とは？
まずは高額療養費制度の基本的な仕組みを確認しましょう！
この制度は、1ヶ月にかかった医療費の自己負担額が上限額を超えた場合に適用されます。
超えた分が払い戻されるというものです。
上限額は、年齢や所得によって異なります。
例えば、一般的な所得の方の場合の上限額は約8万円～約25万円になります。
1ヶ月の医療費が100万円かかったとしても、上限額を超えた分は払い戻されます。
なぜ負担上限が引き上げられるの？
では、なぜ上限額が引き上げられるのでしょうか？
その背景には高齢化に伴う医療費の増加があります。
近年高齢化が進み、医療費が増加傾向にあります。
そのため、現行の制度を維持することが難しくなってきているのです。
制度を持続可能なものにすることを目的として自己負担額の引き上げが検討されています。
負担上限引き上げで何が変わる？
今回の見直しでは、主に2つの点が変更になります。
1つ目は、上限額の引き上げです。
所得に応じて、上限額が段階的に引き上げられます。
2つ目は、所得区分の見直しです。
より細かく所得区分が設定され、公平性が図られます。
年収別の自己負担額上限（月額）
自己負担額の上限は年齢や所得によって異なります。
以下に年収別の自己負担額上限の目安をまとめました。
※70歳未満の場合。年収、負担額上限はあくまで目安です。
自己負担額の計算例
具体的に、自己負担額がどのように変わるのか、計算例を見てみましょう。
例1：年収約800万円の方が、1ヶ月に100万円の医療費がかかった場合
- 改正前：約17万円
- 2025年8月以降：約19万円
例2：年収約400万円の方が、1ヶ月に50万円の医療費がかかった場合
- 改正前：約8万円
- 2025年8月以降：約9万円
このように、年収や医療費によって自己負担額の増加額は異なります。
高額療養費制度の注意点
高額療養費制度を利用する上で、いくつか注意しておきたい点があります。
- 申請が必要です。自動的に払い戻されるわけではありません。
- 入院時の食事代や差額ベッド代などは対象となりません。
- 過去12ヶ月以内に3回以上上限額に達した場合4回目からは上限額が下がります。
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