みなさん、こんにちは!
最近は階段の1段飛ばしが恐る恐るになってきた、税理士法人ティームズの北井です。特に下り階段の場合は自分の足がどの段にあるのか一瞬わからなくなって、両足がすごいスピードでバタつきます。
さて、今回は贈与における個人と法人の関係について綴っていきます。
贈与というと、親から子、または親から孫といった相続税の生前対策として活用されるのが一般的です。
従って、個人から個人への贈与については周知の内容ですので、今回は割愛します。
では、個人から法人への贈与や、法人から個人への贈与、さらに法人から法人への贈与についてはどうでしょうか?つまり、法人が絡むとどうなるのでしょう??
1つ1つ順を追ってみていきたいと思います。
①【個人から法人への贈与】
財産をもらう受贈者である法人には法人税がかかります。
財産を時価でもらったことになり、受贈益になるからです。財産が土地の場合の仕訳は次の通りです。
(借方) 土 地 ××× (貸方) 受贈益 ×××
また、贈与者である個人も、財産を時価で渡したとしてみなし譲渡所得税がかかります。
留意点としては、財産をあげた方ももらった方も、財産を路線価でなく時価で計算するということです。
②【法人から個人への贈与】
贈与者である法人は、財産を時価で渡したとして法人税がかかります。
例えば、取得原価2,000万円、時価3,000万円の土地を贈与した場合の仕訳は次の通りです。
借方は、法人と個人間に雇用関係があれば「賞与・役員賞与」となり、雇用関係がなければ「寄付金」となります。
(借方) 寄付金等 3,000万円 (貸方) 土 地 2,000万円
売却益 1,000万円
他方、受贈者である個人には所得税がかかります。法人と個人間に雇用関係があれば「給与所得」となり、雇用関係がなければ「一時所得」となります。
③【法人から法人への贈与】
贈与者である法人は、上記②と同じく財産を時価で渡したとして法人税がかかります。
他方、受贈者である法人は、上記①と同じく財産を時価でもらったことになり、受贈益として法人税がかかります。
以上を読んでみていかがでしょうか。
贈与は個人間のみのお話ではないのです。やっぱり誰かが得をしたら税金はかかるようになっているんですね。
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